日本語字幕では言い表せない英語や文化:「ホーム・アローン2」(前編)

おはようございます、Jayです。



外国の定番クリスマスソングと言えばワム!の「ラストクリスマス」やマライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」(All I Want for Christmas Is You)などがあります。

映画で言うと「ホーム・アローン」シリーズではないでしょうか。

その「ホーム・アローン2」シリーズが今夜9時から金曜ロードショー(日本テレビ系)で放送されます。


私は映画の字幕をした事がありますが、映画には字幕ではうまく訳せられない表現(私の技術不足)や文化などがあります。

今朝はホームアローン2のそういったものを紹介&解説したいと思います。(時系列順)

ネタバレもあるかもしれないので、まだご覧になった事ない方は今夜の放送を一旦観てください。



子供達が歌っているシーン

ケビンやその兄弟達が歌っていたのは“Christmas pageant”(クリスマス・パジェント)と呼ばれる催し物内で、クリスマスが近づくと学校などが“キリストの誕生”劇をやったりクリスマス・キャロル(ソング)を歌ったりします。

私もやりました。

ちなみに寝ていたフランク伯父さんが起こされる時に変な音を出していましたが、その時に斜め後ろい座っていた女性がそれを聴いた瞬間に素で笑っていました。



搭乗口でのシーン

お父さん(と思っていた別人)を追いかけていたケビンは搭乗口で職員の女性とぶつかりました。

“Are you sure your family's on this flight?”

「本当にご家族はこの便に乗っているの?」

“Yeah. My dad ran in here right before I bumped into this lady.”

「うん。私がこの女性(お姉さん)にぶつかる直前にここを走り抜けたもん。」


“lady”を使っているところが育ちの良さが出ている。

“woman”も「女性」という意味ではまったく同じだけど、“lady”の方が「淑女」という意味あるので品を感じられる。



搭乗口カウンターの女性に場所を聞く時

“Yes, sir?”

「はい、何でしょうか?」

“What city is that over there?”

「あの街はどこですか?」

“That's New York, sir.”

「あれはニューヨークです。」


英語は日本語ほどの敬語の量は存在せず日常会話ではまず使う事はありません。

しかしまったく使わないわけではありません。

この職員は子供(年下)のケビンに対しても男性に対して用いる“sir”を使っています。

職員教育が行き届いているのでしょう。



両親が空港警察にケビンの行方不明届を出す時

警察官が「今までに同じような事が起きた事はありますか?」と聞いて、昨年(ホーム・アローン1)の事を話して最後にお父さんが“Funnily enough, we never lose our luggage.”と言った後に両親が木の机をコンコンコンとノックするように叩きました。

玄関のドアでもないのに不思議ですよね?

この机に限らず“木を叩く(触る)”というのは“今述べた事(幸運)が続くように”や“将来起きてほしい事を話してそれが実現しますように”といったゲン担ぎです。

例えば「宝くじが当たった。“コンコンコン”」(また宝くじが当たりますように)や「宝くじが当たりますように。“コンコンコン”」。

両親の場合だと“we never lose our luggage”(私達は荷物をなくした事がない)が今後も続きますようです。

でも警察官は“それどころじゃないだろう”という表情を浮かべていますね。(;^ω^)



初めてプラザホテルに入った時

ケビンがプラザホテル内でロビーはどこか聞いた相手は若かりし頃のドナルド・トランプ次期大統領。

当時のホテルオーナーがトランプ氏だったので特別出演。



ケビンが客室へ案内された時

“You know, Herbert Hoover once stayed here on this floor.”

「ハーバート・フーヴァーさんもこの階に宿泊された事あるんですよ?」

“The vacuum guy?”

「掃除機の人?」

“No, the, uh, president.”

「いえ、大統領です。」


アメリカはフーヴァー社の掃除機がものすごく有名です。(日本で言う「ダイソン」

ですのでケビンは大統領ではなく掃除機の人かと勘違いしました。


従業員が説明を終えた時に指を擦るような仕草を見せていました。

アメリカではこれは“チップ(お金)の要求”です。



ケビンが観ていた白黒映画

男が女に“You was here.”(お前はここにいた)と言っていた。

厳密に文法的には“You were here.”が正しいけど、英語ネイティブは完璧な英語を喋るわけではありません。(おそらく日本語の文法が完璧な日本人も少ないのでないでしょうか)

なので学校のテストなど一部ではちゃんとした文法が必要ですが、日常会話では完璧ではなくても相手に通じる事が多いのであまりプレッシャーに感じないでください。



ホテルの従業員がケビンの客室に侵入した翌朝

一人でホテルを利用しているケビンを怪しく思った従業員が夜にケビンの客室に侵入したが、見事ケビンの機転の利いた策で追い返された。

そして翌朝その従業員がロビーに降りてきたケビンを見つけて“And how are we this morning?”と聞きました。

普通なら“How are you this morning?”なのになぜ“we”(私達)なのでしょうか?

これはケビン(&お父さん)の調子を聞いたというよりも、昨夜の出来事で気まずくなった従業員とケビン達との関係(もう怒っていないかなど)を伺ったので“we”(従業員&ケビン達)。


この“we”を使った質問は職場など共同作業をしている時に使われたりします。

例えば「仕事の具合はどう?」と聞く時に、“How are you doing?”ならその相手個人の仕事具合を聞いていて、“How are we doing?”なら一つの仕事を分担するなどして相手に進捗具合を聞いている。


いかがでしたでしょうか。

これでまだ映画の半分もいっておらず長くなりそうなのでとりあえず今回はここまで。

今夜9時までは続編をお届けします。


関連記事:

日本語字幕では表せない英語や文化:「ホーム・アローン」(前編)”、“後編


Have a wonderful morning

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