ここが不思議だよ日本語:「緊急事態宣言」

おはようございます、Jayです。



東京で4度目となる緊急事態宣言が出ましたが、残念ながら人流は今までほど抑えられていない様に感じます。

これは慣れなど様々な要因があるかと思いますが、私はこの「緊急事態宣言」という表現自体もその一因かなと思っています。


「『緊急事態宣言』ではなく『非常事態宣言』の方が適しているのではないでしょうか?」


ここでちょっとgoo辞書による「緊急事態」と「非常事態」の定義を見てみましょう。

緊急事態”:「すみやかな対応が必要とされる重大な事態」

非常事態”:「普段とは異なる、差し迫った危険のある状態」


どちらも危険と直面している事に変わりはありませんが、「緊急事態」は“緊急”が入っているようにすぐに対応が必要な危険が費用であり、「非常事態」は日常ではなかった危険に直面しているという事ですね。

私達が求められている“すみやかな対応”とはどんなのでしょうか?

“マスク・手洗い・ソーシャルディスタンシング”や“不要な不急な外出をしない”などは“引き続き求められている事”であって今に始まった事ではありません。


“要請にしたがってきた飲食店などへ協力金の支給”や“必要としている人へのワクチン供給”など、むしろ緊急に行動しなくてはいけないのは政府側ではないでしょうか?

もちろん政府は何もしてこなかったとは言いませんが、“アベノマスク・去年のオリンピックとパラリンピック延期の判断・医療崩壊で医療従事者達は疲弊”などなど、“新型(コロナウィルス)”というのを鑑みてもこの1年半の間に“緊急でやった”というのが明らかに少ない気がします。


英語ではこの「緊急事態」を“state of emergency”と言っています。

確かに“emergency”には「緊急」という意味もありますが、それ以外に「非常」という意味もあります。

ですのでカリフォルニア州の山火事で“state of emergency”が出た時、日本は「非常事態(宣言)」と報道していました。

他の“state of emergency”の時も日本では「非常事態」なのに、なぜ国内は「緊急事態」なのでしょうか?


火災など非常事態が起きた時に使う出口を「非常口」(英語では“emergency exit”)と言いますが、「緊急口」とは言いませんよね?

「緊急」という意味で“emergency”よりも適しているのは“urgency”なので、日本の緊急事態を海外に報道してもらう時は“state of urgency”としてもらってはいかがでしょうか。(皮肉です)


新型コロナウィルスが猛威を振るい始めてから私達は日常が失われた非常事態です。

最初の緊急事態宣言時は“人と接触7割減”や“テレワークの徹底”など私達も緊急で対応しなくてはいけない事があったのはわかりますが、新型コロナウィルスがどんなウィルスで何をすれば感染予防になるのかというのがこの時に大まかにわかり、それがわかってきてからは“緊急事態感”は薄れてきました。(2回目以降は「非常事態宣言」の方が良かったのでは?)

でも引き続き非常事態である事に変わりはないので“手洗い・マスク着用・ソーシャルディスタンシング”はこれまで通りやっていきたいと思います。(ちなみにワクチン接種は予約が今いっぱいで出来ず、再開待ちです)


新型コロナウィルスで亡くなった方のご冥福と罹患されている方の一日も早い快復を心から願っております。

そして日常に戻そうと現場で頑張ってくださっている医療従事者やお役所の方々はじめ大勢の方々、本当にありがとうございます!!


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Have a wonderful morning

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